不妊治療と乳がんリスクの関係性はいかに…

赤ちゃん

不妊治療にはホルモン剤を使うのでリスクがあるように聞きますが、本当にリスクがあるのならばどのくらいなのでしょうか?

不妊治療薬と乳がんのリスクについて

米国のがん学会の研究発表結果から、どうやら不妊治療薬を使うことで、乳がんのリスクとはあまり関係ないのではないかという報告がありました。この研究は、1965年から1988年にかけて不妊症と診断された2000人の女性を対象に行われた結果、クロミフェン(排卵誘発剤)を12サイクル以上使用した女性は、未使用の女性に比べて乳がんの発症率が1.5倍、ゴナドトルピン(直接卵巣を刺激して卵胞発育を促進する) とクロミフェンを使用しても妊娠しなかった女性と、どちらも使用しなかった場合では2倍高い確率で乳がんが発症していました。全く薬を使わないよりは、多少のリスクは増えているもののそれほど顕著には表れていません。それよりも、難治性不妊の場合に、乳がんが関連しているのではないかと言う可能性があります。現在使用されているクロミフェンの使用量よりも、過去の使用量の方が多く投与されていましたが、その投与の量の違いによっての、乳がんの発症率もあまり関係ないようでした。

乳がんと妊娠の関係

女性にとって、妊娠、授乳という大きなホルモンの変化のある経験をしたことがあるかないかという違いによる乳がんの発症率の違いは…

  • 初めての赤ちゃんを産んだ年齢が若いほど、乳がん発症リスクは下がる
  • 35歳以降に初めての赤ちゃんを出産する場合は、20歳以前の場合の2倍のリスクがある
  • 30歳前後に出産した女性と、出産経験のない女性の乳がん発症率はほぼ同じ
  • 特に若い時期に2人以上の子供を産んでいる方が、乳がんのリスクが下がる
  • 出産後、授乳すると乳がんのリスクが下がる

ということがわかっています。
妊娠できなかったとしても、乳がんのリスクが上がるものではないようですが、血縁者に乳がんのある場合にはリスクはありますが、若い時期に2人以上子どもを産んで授乳すると、リスクが下がるということです。

まとめ

不妊治療で使う排卵誘発剤は、乳がんに関係があるのではないかという研究が進められ、その結果、あまり関係はないという結果が報告されましたが、乳がんと難治性不妊症の関係の方がある可能性があります。乳がんのリスクは、若い時期に2人以上の赤ちゃんを出産し授乳することで軽減されると言われています。

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